ニトロアルケンを利用した高次ドミノ反応による立体選択的シクロプロパン合成

ニトロアルケンへの共役付加で得られる化合物を酸化銀とヨウ素で処理することで、シクロプロパンなどを一段階で立体選択的に得る反応を見いだしました。光学活性な誘導体の合成も検討を進めています。この環化反応ではイソオキサゾリン-N-オキソドも得られるのでそれを使った複素環の立体選択的な合成も達成しました。シクロプロパンに直接ついたニトロ基の還元では、とても興味深い結果が見つかっており新しい合成手法への展開が期待されています。シクロプロパンの新しい開裂反応も見いだすことができました。

研究論文

Kamimura, A.; Kadowaki, A.; Yoshida, T.; Takeuchi, R.; Uno, H. Chem. Eur. J. 2009, 16, 10330-10334.

Kamimura, A.; Takeuchi, R.; Ikeda, K.; Moriyama, T.; Sumimoto, M. J. Org. Chem. 2012, 77, 2236 – 2245.

Kamimura, A.; Ikeda, K.; Moriyama, T.; Uno, H. Tetrahedron Lett. 2013, 54, 1842 – 1844: DOI: 10.1016/j.tetlet.2013.01.094.

Kamimura,A.; Moriyama, T.; Ito, Y.; Kawamoto, T.; Uno, H.

J. Org. Chem. 2016, 81, 4664 – 4681: DOI: 10.1021/acs.joc.6b00566.