新規トリフルオロメチル化反応

トリフルオロメチル基を有する化合物はフッ素原子がもつ特異的な性質により,医薬,農薬,高分子材料,および液晶材料等の様々な産業分野において重宝されています。ケトンのα位がトリフルオロメチル基に置換した化合物は様々な有用化合物へと変換可能であります。そのため,その効率的な合成法の開発は重要な研究課題の1つです。これまでにケトンを出発物質して用いる手法ではケトンの活性化およびトリフルオロメチル源の双方が必要でありました。我々はトリフルオロメタンスルホン酸無水物がケトンの活性化剤かつトリフルオロメチル源として機能する新規手法の開発に成功しました。

研究論文

Kawamoto, T.; Sasaki, R.; Kamimura, A. Angew. Chem. Int. Ed. 2017, 56, 1342–1345.
Highlighted in Synfacts, 2017, 1. DOI: 10.1055/s-0036-1589791